2008/03/23

Pacman と化すGoogle

一発ネタ from Search Engine Watch Blog(Google Increases Lead in Share of All American Searches)。

Google Pacman

米comScore による「2008年2月の米国における検索エンジン利用率」の発表を受けて書かれた記事のイラスト。

comScore の発表によれば、5つの主要検索エンジン中、Google が0.7 ポイント伸長して59.2%となり、Yahoo! は0.6ポイント下げて21.6%に、Microsoft も0.2ポイント減の9.6%となっている(残り2つはAOL とAsk でそれぞれ5%弱)。つまり実際に上掲の画像ほどシェアを押さえたわけではないが、確かにPacman(パックマン。覚えてる?)なみの食欲で突き進んでいる印象はあって苦笑してしまった。

comScore share of search

なお、先週はGoogle 日本のトップページが変更されて話題となったが、日本を含む東アジアやロシアにおいて、Google が米国や欧州ほどの成功を収められていないのはよく知られた話。それはGoogle の提供する各種の機能・サービスがあまり認知されていないことに起因する部分もあるだろうから、今回の改変の意図はある程度、理解できる。

しかし一方で、日々改良を進めている"Universal Search" (*)の根底にある考え方をいったん脇に置くことにもなるわけで、技術面で先行しつつ自分のスタイルを貫くというGoogle 流のかっこよさみたいなものが薄れた気がして、残念でもある(デザインのよしあしとはまた別の、姿勢とかそういう類いの話として)。

* SMX West では"One place to go, and one search box" みたいな言い方をしていたかと。"Make google.com the search box of first resort." とも。なお、"Universal Search" はGoogle の呼び方であり、たとえばAsk 3D をUniversal Search と呼ぶのはNG 。中立的な表現としては"Blended Search" などがある。

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2008/03/17

いわゆる業界誌:"Search Marketing Standard" と"Visibility"

#SMX Wext で見つけた小ネタその2。早く書かないとSES NY がはじまってしまうので。

Search Marketing Expo 2008 West (SMX West) の会場で、"Search Marketing Standard" と"Visibility"のバックナンバーが無料配布されていた。どちらもいわゆるSEM に関する情報に特化した雑誌で、いうなれば業界誌という感じ。

Search Marketing Standard とVisibility

Search Marketing Standard は2006年夏号から季刊で発行されており、購読料金は年間15ドル(米国外は年間20ドル。バックナンバーは1部につき10ドル)。Visibility は2007年7月発行開始ということで最近の参入。最新号が3号目となる。SEM 以外のOnline Marketing も扱っており、1部9.95ドル。

ここでしか読めない最新の情報が載っているという印象はないが、いずれもよくまとまっており、読みやすい(特にSearch Marketing Standard)。また、SEM 会社やツールベンダー等から広告がきちんと出稿されている点に、米国におけるSEM 業界の裾野の広さを感じさせられた。

#日本でいうと翔泳社「SEO SEM Technique」あたりが近いと思われるが、ボリューム的にはむしろSEO SEM Technique のほうが充実している(たまたま編集体制を知っているが、あれだけの内容を毎号まとめるのはたいへんな作業だろう)。米誌に見習う点があるとすれば、全体のテイストがある程度統一されていて、書き手による売り込み色が薄く「Web マスターにとって有益な情報とは」という視点が固持されている点だろうか。

*関連するエントリー:

*参考情報:
インターネットコムでアイレップ岡本氏による(小ネタではない)ちゃんとしたレポートの掲載が開始されている。

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2008/03/16

Search Marketing という言葉は一般化するか

微妙に気になる表現を見かけたのでポスト。少し前のエントリーだが、「サーチ|心ごころ」に、以下の記述があった。
だから、サーチ、サーチってよく言ってるけど、検索行動だけでなく、もっと情報収集行動全体を捉える必要があると思う。そう考えると、SEM(サーチエンジンマーケティング)っていう言葉もSM(サーチマーケティング)って言葉に置き換えて、生活者のサーチ行動を俯瞰した視点で仕事しなきゃいけない。 (*注:改行は除去した)
「全体をとらえる必要がある」とか「俯瞰した視点で」というのは同意だが、だからEngine がはずれる、というのが論理的にしっくりこない。それなら無理にSearch を残す必要もないような。いっそSearch Engine をとっぱらってただのMarketing なり、あるいはOnline Marketing でよいのではという気もする。

ただ、米国でもS とM の間に"Engine" をはさむ必要性はあるのか、というところに徐々に疑問が持たれ、"Search Marketing(サーチ・マーケティング)" と呼ぶ人が増えてきているのは事実。語呂の問題もあるだろうし、米Overture Services が米Yahoo! に買収された後、2005年3月に"Yahoo! Search Marketing" とリブランドされたのも拍車をかけたのではないかと思われる。

SMX West の会場でも、どちらかと言えばSEM よりもSearch Marketing と呼ぶ人が多いように感じた。何よりイベント名が「Search Marketing Expo 」である訳で……米日問わず、検索連動型広告をSEM と呼ぶ輩も後を絶たないため、いっそ大枠を"Search Marketing" としたほうがすっきりするかもしれない。ただ、アジェンダ一覧を見るとわかるとおり、この領域全体の略語としては「SEM」の表記が使われている(Focus: のところを参照。ちなみに広告はPPC とされている)のは認識しておいたほうがよいだろう。やはり"SM" ではまずい、というのが一般的な判断かと。

工事中?

#当ブログの名称「SEM酒場」もいずれ変更の必要が出てくるかもしれない。当面はこのままでいきたいと思うが……

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2008/03/08

adCenter Add-in Beta for Excel 2007

Search Marketing Expo 2008 West (SMX West) で見つけた小ネタその1。

adCenter Add-in for Excel 2007 のチラシ

SMX West が開催された3日間のうち、2日目と3日目には各社による展示も行われた。Microsoft のブースはLive Search とDigital Advertising Solusions の2つを前面に打ち出して構成。その中に"adCenter Add-in Beta for Excel 2007" なるもののチラシが置かれていた。宿に戻って調べてみると、これが意外に面白い。

名前のとおり、基本的にはMicrosoft Excel 2007 に組み込んで使う、adCenter を管理・運用するためのツール。64MB もの容量のzip ファイルをダウンロードする必要があるが、以下に紹介するとおり機能面は予想以上に多彩だ。Add-in を入れると次のようなボタンがExcel に追加される。

adCenter Add-in で追加されるボタン

これらをいかに使うか、について分かりやすいデモが用意されている。Overview はスキップして、Keyword Suggestion とKeyword Monetization 、Keyword Forecasting を眺めてからKeyword Wizard を見ると理解しやすいのではないかと思う。ちなみにKeyword Monetization の画面はこんな感じ。

Keyword Monetization を説明するデモ

参考までに、仕様を説明したPDF ファイルによれば、機能として提供されるのは以下の内容となっている(括弧内はボタンを押すと出てくるサブメニュー)。
  • Keyword Wizard
  • Keyword Extraction
  • Keyword Suggestion (Campaign Association/Contained/Similarity)
  • Search Buzz (Top Spiky Keywords/Top Frequent keywords)
  • Monthly Traffic (Monthly Traffic/Daily Traffic)
  • Keywords Categorization
  • Geographic
  • Demographic
  • Monetization (Monetization/Vertical KPIs)
  • Advanced Algorithm
  • Options


筆者の環境ではこのAdd-in を入れることができないため実際に試しての感想ではない(おそらく現時点では日本語も通らないものと思われる)が、この「adCenter Add-in for Excel 2007」、自社の強みであるOffice Suite のシェアをうまく活かした興味深い取り組みではないか。Google のAdWords Editor のように実用に徹したツールともまたひと味ちがった面白さがある。

#adCenter は日本でのサービスが始まっていないためノーマークの人も多いと思うが、機能的にはYahoo! Search Marketing はおろかGoogle AdWords をも上回るのではないか、と業界筋ではいわれている。とはいえ、有力な広告配信先と広告主を確保できなければ宝の持ち腐れであり、それが現在のYahoo! への……ゲホゲホ(以下略

*関連するエントリー:

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2008/03/07

Search 関連カンファレンスの場合

#クイックに。SMX West の小ネタ報告は週末に書く予定。
この業界にいて、これが「ジャパン・パッシング」だと実感する事象の代表が、世界各国で開催されるカンファレンス「AdTech」が、未だ日本で開催されていないことだ。そうこうしているうちに中国では行なわれている。
AdTechの隆盛とジャパンパッシング - 業界人間ベム
SMX (Search Marketing Expo) も先に中国へ出るようだ。4月18〜19日、場所はXiamen(廈門、アモイ)。広告業界とは事情が違うとは思いつつ、やはり寂しいものがある。



#広告業界は十分な市場があってなおかつパスされている。検索に関しては日中ともに市場の規模と理解がじゅうぶんでないので、潜在市場の大きいほうへかけた、という理解が妥当かと思う。


SES Tokyo is Back!

そんな中、老舗イベントのSearch Engine Strategies がこの秋、2年ぶりの東京開催を予定している。いま確認したら、期日も告知されていた(10/28-29)。2004〜2006年にかけて日本で開催されたSES がぱっとしなかったのは、何より当時の主催者が展示会屋の発想を抜け出ることができなかったためだと思うが、今秋のSES Tokyo では米国スタイルを踏襲し、来場者からある程度の聴講費を徴収するかわりに、真に有意義な情報の提供を中心に置く、とのこと。期待したい。

*関連するエントリー:

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